■運動を楽しくやる方法はないのか?
ここ最近,そんな事を考えている僕です。
「運動」,「トレーニング」
これらの言葉を聞くだけで「つらい」,「くるしい」,「つづかない」という言葉が自動的に連想するかたも少なくないはず。
一方では「スポーツ」などと聞くと,楽しげで爽やかな印象をもちます。
この言葉の違いには何があるのでしょうか?
「健康情報大百科」というサイトには以下のようにその違いが示されています。
運動と言う行為自体は、広い意味で、体の中の筋肉を動かす事
ですから様々な行為が入ります。
特にルールや決まり、場所と言った様な制限は何一つありません。
それに対し、スポーツとは、一定のルールの中と言う、制限された
場所で、協議技術の向上を目的として行ないます。
運動をする目的と言うのは、個人差はあるものの、大体が、
肥満予防や解消、生活習慣病の予防や改善等の病気を予防し、
健康な生活を送る事を目的として行ないます。
それに対してスポーツは記録や順位を競う事が目的です。
そのためにスポーツは、自分の限界に挑戦します。
なるほど。
端的にまとめると,
- 運動: 身体を動かし,健康増進。
- スポーツ: ルールを設けて,記録や順位を競い自分の限界にチャレンジ
となるでしょうか。
そして,僕はここにモチベーションの秘密があるように思います。
■フィードバックの速度こそモチベーションの秘密?!
・・・と,小見出しを立ててみましたが要するに「運動」は日々健康のために行うもののその成果というのは1ヶ月後,1年後,下手をすると5年先にならないとわからないという事が起こります。
例えばですが, 毎日会社に出社する時は階段を使うようにするとか,1駅前から歩くとか,これは明らかに「スポーツ」ではなく「運動」です。
そう考えるとこの行為自体の効果はすぐに表れるようなものではない事が分かります。日々の見えない効果の積み重ねがやがて「健康」という形でフィードバックされるのですから。1日,2日でわかるものではありません。そうなると,なかなか「やる気」がでてこないのは自明であると思います。
行動経済学の用語に「双曲型割引」という言葉があります。詳しい説明は省きますが(*),要するに人間は目先のものほど価値を大きく感じるということです。「運動」による健康という利得よりも目先の_例えば,漫画を読むやネットサーフィン_利得を多としてしまうのです。
(*)くわしくはこちらを参照くだせい
一方で「スポーツ」ですがこちらは運動とは異なり,例えばサッカーやマラソン,短距離走などを指します(当たり前ですが)。これらは「運動」と比べ,結果が目に見えてはっきりとわかります。それは単に記録するということとも関係が深いですし,「健康」のように数値化しづらいものと比較しても単純にルールを適用した中での数字による競争ですから,やはりフィードバックという観点からはそのレスポンスは即応的といえるでしょう。
■『「運動」をスポーツ化』してみると考える
とまぁ,ここまで話を広げてきましたがここらへんで収束への分岐点へ。
『「運動」をスポーツ化』すると考えてみるといいのではないかと。ふと,思ったのです。上述しましたが,
- 運動: 身体を動かし,健康増進。
- スポーツ: ルールを設けて,記録や順位を競い自分の限界にチャレンジ
ということですから,これを『「運動」をスポーツ化』すると
ルールを設けて,身体を動かし,健康増進しながら,記録や順位を競い自分の限界にチャレンジ!
になります。
前の小見出し「フィードバックの速度こそモチベーションの秘密?!」で述べた通り,「運動」のモチベーションが低下してしまうのはフィードバックの遅さにあると考えました。これへの改善策としては単純ですがフィードバックの速度を上げること。そして,フィードバックの速度を上げるには記録する事・競う事だと思います。これはつまり「スポーツ」の定義に含まれていたキーワードです。
■記録すること・競争することをどのように運動にとりこむのか,それが問題だ!
とここまでは話は単純なものでしたが,ではどのように「運動」に記録する・競争するを取り込めば良いのでしょうか?
ここで登場するのがiPhoneあぷりです。とりわけ「記録する」に関しては,iPhoneは打ってつけのデヴァイスではないでしょうか?
今回,紹介するiPhoneあぷりはいくつかありますのでそれを以下でひとつずつ取り上げていきたいと思います。
☑Runmeter
言わずと知れたiPhoneあぷり。
他にも「Run keeper」とかもありますが僕はこちらを愛用してます。
以前このアプリについては記事を書いていますのでそちらを参考にしてみてください(*)。
(*)過去記事はこちら
☑365日 腕立てアプリ PushApp
これは面白いです。
iPhoneの画面に鼻をタッチさせることでカウントできるという腕立て伏せカウントアプリ!
セット数と回数/dayの決定やインターバルの調整,カレンダーへの同期も可能ということでモチベーションもアップしそうですね。
腕立て伏せだけしかないのか思われる方もいらっしゃるかもしれませんが腕立て伏せ以外にも
☑365日 腹筋アプリ SitApp
☑365日 スクワットアプリ
などなど,筋トレ三兄弟が揃っていますので関係各所を強化したい方は必要個所に応じて他のアプリも使ってみるのもいいかと思います。
■【その他】運動じゃないけど,使うといいかもあぷり
☑Sleep Cycle alarm clock
前にこのアプリについて記事(*)を書きましたが,これも愛用しているあぷりのひとつです。SleepCyclealarmclockはベッドに寝かせるようにiPhoneを置くだけで寝ている人のレム睡眠やノンレム睡眠の周期を感知して,目覚めが最適なころを見計らってアラームを鳴らすという優れもの。※もちろん,起きたい時間を設定してその周辺で起こしてくれます。
しかも,メールでデータ転送してくれたり,Facebookでシェアすることも可能です。僕の場合は,Evernoteに情報を転送してライフログの一つとして記録してます。
(*)過去記事はこちら
☑体重ノート
これも重宝しているアプリの一つ。続いている理由の一つはシンプルなUI,そして記入項目の単純さも長く使えている理由の一つです。
体重は朝と夜の二回入力でき,運動量と食事量は三段階評価だけのシンプルさ。また,レポートやグラフなどによる可視化も可能で無料でこの機能は満足の一言。
■最後に:競争することとは過去の自分と現在の自分を比較すること
記録することについては,iPhoneあぷりによる補助でいくらでもできると思う。『「運動」をスポーツ化』するには「記録すること」以外にもう一つ「競争すること」があったかと思う。
これはまさに自分との闘いです。
過去の自分と現在の自分で競うこと。身も蓋もない使い古された言葉ですね^^;
まぁ,まず競うためには記録すること。これが必須です。記録する事から始めて,振り返り(レビュー)することが競うこと或いは比較することにつながるのではと思います。
但し畢竟,何を良しとするのかはルールをどう設けるのかにかかってくるわけですから,それは自分がどのようなビジョンを持って取り組むのかというところに関係してきます。
いくら足が速くて,筋骨隆々でもサッカーというルールから言えば,得点を上げるもしくは失点を防ぐことに直接/間接的に役立たなくては何の意味もありません。
そして,健康への道から外れるようなことはあまりお勧めできません。身体を壊してまで運動することの意義とは何なのでしょうか?それはすでに運動ではなく,正真正銘スポーツというものです。
僕がここで述べたかったことはあくまで『「運動」をスポーツ化』するという考え方であって,健康増進へ向けてのモチベーション維持の方法とは?への考察です。
身体を壊す運動はもはや運動ではないことに留意して日々楽しく続ければと思います。
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