「シゴトの渋滞,解消します! 結果がついてくる絶対法則」(西成活裕)
ビジネスのハウツー本の中には,トンデモ本と言われる確たる論拠のない怪しいものも数少なくない.もしかしたら,この本もサイエンスを無理にビジネスへと拡張したトンデモ本に分類されるのではないだろうかと訝しがるかもしれない.だって,車の「渋滞」とシゴトの「渋滞」では,渋滞は渋滞でもその意味合いが異なってくるではなかろうか,と.著者の専門は,『渋滞学』.
この聞きなれない学問は,私たちが日常的に関わる道路交通に大いに役立っている.著者はその学問を生みだした人なのだが,道路交通の範疇を飛び出して様々な機関の詰まりを解消するムダ取り人でもあるのだ.
本書は,その渋滞学をシゴトに応用して,個人・部内・社内という3っつのステージでそれぞれムダ取り,著者の言葉を借りれば,「渋滞を解消する」方法が載っている.
この聞きなれない学問は,私たちが日常的に関わる道路交通に大いに役立っている.著者はその学問を生みだした人なのだが,道路交通の範疇を飛び出して様々な機関の詰まりを解消するムダ取り人でもあるのだ.
本書は,その渋滞学をシゴトに応用して,個人・部内・社内という3っつのステージでそれぞれムダ取り,著者の言葉を借りれば,「渋滞を解消する」方法が載っている.
しかし,中には全く異なる次元のもの同士が視点の違いによって繋がることもある.例えば,音楽や映像というものは,数学の2進法で表現できる.このようにまるで違ったものを別のカタチで表現できうるものもある.
著者の西成さんは,シゴトを「ひとつの流れ」として捉えている.タスクは消費しつつも,どんどん流れ込んでくる.その処理とインプットを「ひとつの流れ」と表現している.
そして
「仕事と仕事の合間をあけておく=スケジュールの渋滞を吸収することができる」ということが,スケジュールを管理するうえでの「流れの詰まり(渋滞)」への対策になってくれるわけです.この「間」は決して無駄ではないのです.「間」が大事なのだ.間にはついつい新たな仕事をいれてしまいがち.しかし違う,仕事の車間距離を開けることで,前後の仕事が効率よく生産できるわけだ.
p.24
本書は,その車間距離以外にもとにかく「ゆとり」や「力の7割」でなど,全力で事に当たることに警告を促している.
これに関しては,常日頃個人的に気をつけている.自分は,あまりにも自分を過信してしまいがち.仕事の初心者マークを付けた状態で,アクセルを全力に踏んではいけないということ.だから,まず事故の無いように安全運転(仕事を慣性的にこなす)しながら,徐々に加速していくべきであると著者は提言している.
最初に挙げた疑問,本書がトンデモ本であるかどうかについてだが,それは本書を読んで実践してから決めてもよいかもしれない.
要するに,一読の価値はアリということなのです.
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ケロ
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