「テンプレート仕事術 ―日常業務の75%を自動化する」信太 明著
▼仕事をラクする努力から生み出された術
仕事を「テンプレート化」すること,すなわち「怠ける力が生み出す仕事術」,と呼ばせてもらう.
いや決して悪い意味で言ったわけではなく,むしろ「仕事の効率化」とは,言い換えれば「仕事でいかにラクするか」とニアリーイコールではないでしょうか?
▼本題の前に・・・,仕事率とは
仕事率とは,すなわち仕事(エネルギーや運動)に時間が組み込まれた値で示されます.例を挙げれば,「馬力」.馬力は,1秒間に75kgの重量をを1m引き上げるときの仕事率なのだそうです.
ここで言いたいのは,いくら優れた仕事をしたと言っても,そこに膨大な時間がかかってしまったのであれば,仕事率としてはごく小さいものということです.仕事の成果ばかりを気にしてしまい,時間をおろそかにするのは社会人としては本末転倒.新人研修のセミナーでこんな感じの事を言われました.要するに,社会人たるもの時間に対してシビアでなければいけないということらしいです.いくら良いアイディア,報告書が出来ても期限に間に合わなければ水の泡ですし,それだけに注力し過ぎても他の事に手が回らなくなってしまうのもこれまた問題です.
▼テンプレート=鋳型
創造的な仕事をやっていたとしても,ルーチンワークはつきもの.例えば,身近なものでいえばメイル・電話.これらのものは,実は型にはまった典型的なテンプレート化できるルーチンワークです.現在使用している「Outlook express」では,お決まりの文章や文句をテンプレートにして保存してあります.特に,事務系のお仕事をされている方はこのようなテンプレートを用いて仕事をされている人が多いはずです.
仕事(特にルーチンワーク系)をテンプレート化している人としていない人では,雲泥の差があるのではないでしょうか.
おそらく,されていない人は「ヌケやモレが発生」したり,「非効率」な作業になっていることが考えられるますね.自分もついつい,どうでも良い仕事のメイルに10,15分悩んで作成して,送信した末,間違いを後から見つけてしまった経験が少なからずあります.
その後,反省してメイルでよく使うフレーズや文章をテンプレート化しておきました.そうしたら,その都度,要所要所を書き換えてしまって送信するだけなので,モレやヌケがほとんどなく,かつ早く仕上がることが出来ました.
そんな初歩的なテンプレートも本の中で紹介されているのですが,営業にとってうれしいアポイトメントのテンプレートや電話応対,はたまた交渉,プライベートの生活まで,あらゆるものをテンプレート化した例が紹介されていました.
▼なんでもテンプレート化は「×」
さき程,あらゆるものをテンプレート化などと勢いで書いてしまいましたが,それは良くないんじゃないかなぁと思います.やはり,どうしてもテンプレートでばかり仕事を進めていくと,どこか機械的で冷めたやりとりになりがちなような気がします.また,テンプレートからは,アイディアは決して生まれません.それは,また別の問題でしょう.要するに,この本の伝えたいこととしては「創造する時間を生み出すために,ルーチンワークをテンプレート化して確保する」ということに尽きると思います.
▼まとめ:とりあえず,最初は「型」から
歌舞伎の表現は「型」ですよね.喜怒哀楽,一挙手一投足そのすべてが,「型」として完成されており,見る者を魅了します.そこから学ぶものは,やはり「型=テンプレート」です.
とにかく,「型」から入り,それを自分のものにした後,初めてアイディアや工夫が生まれてくるような気がします.とりあえず,社会人1年目の僕は「型」にこだわって早く仕事を覚えたいですなぁ.
ケロケ~ロ
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