笑うのに必要なのは,17 種類の筋肉.
だけど,しかめ面するのには 47 の筋肉がいる.
エネルギーを大切に.
-unknown-

自分の写真
どこかの街, どこかの井戸で
日常にハミングを。Evernote、iPhone、エネルギー・環境関連、ランニングなどについて呟いてます。

2009年9月13日日曜日

コンサルタントの時代


コンサルタントという職業

今の時代,就活性や社会人にとってコンサルタントに対する思いは「やりがいのある仕事」や「実力主義の給料」,「インテリ」など,注目度が高いことを窺わせる.

20世紀後半のがむしゃらに大量生産大量消費という高度成長時代を経験した日本の直面する現在とは,インターネットの到来による知識社会へ移行する過渡期である.

知識社会とは,
インターネットなどの情報技術によって高度に情報化された社会であり,コンサルタントのような知識労働者がますます活躍できる社会でもある


到来した知識社会のありようは,「勝者一人勝ち」,言い換えれば「Winner Takes All」である.

コンサルタントの内実
本書では,コンサルタントは何ぞやといった著者自身なりのコンサルタントの定義を提示している.
そして,世界的にみた日本のコンサルタントの姿,コンサルタントの過去・現在・そして今後あるべき姿という平面的(地理)・垂直的(時間)によって知識労働者としての生き方を提示している.

コンサルタントは,華やかな周りの見方とは裏腹に,激務であり,絶えず思考を働かせ,向上心を持ち合わせなくてはならない仕事だ.
コンサルタント業界ではよく“Up or Out"という言葉がまことしやかに語られる


つまり,コンサルとしてキャリアアップするか,それが出来ないならばフェードアウトするしかない.その椅子に留まる事は出来ない.先に進むか,退出してもらうかの二者択一なのだ.

著者はよく儒学の王陽明が説いた「知行合一」を引き合いに出す.これすなわち,「知(観念)」と「行(体験)」は不即不離であり,行のない知も,知のない行も,どちらも真実を見失う.知と行は,あくまでも一つであり,併進的・同時的なものである.これを知識労働者にあてはめて考えれば,コンサルタントは,「現実対処能力」と「ビジョン・戦略創出能力」を併せ持つことに他ならない.

コンサルタントに求められる資質

著者が考えるコンサルタントの資質は6つある.

①経営的センス・・・経営的センスを認知せしめるには,クライアントに形にして伝えることができなければ意味がない.“カタチ”にしてこそ,センスが“見える”からだ.
②グローバル経験・・・コンサルタントがグローバルな視点を持っていないのは笑い種.
③起業家精神・・・道なき道を開拓する自立した精神を持つ必要がある.コンサルタントは,答えのない経営課題に答えを出していく.
④顧客志向・・・つねにクライアントのことを中心に考えて行動する姿勢である.コンサルタントとはサービス業の一つであることを自覚することから始まるのだ.
⑤対人コミュニケーション
⑥肉体的・精神的タフネス

これらの能力がコンサルタントにとって必要な資質である.著者はこれら以外にも,6つの資質を統括した総合的資質として挙げている.それが「コンサルタントとしてのパワー」である.“パワー”に当たるものが,成長エンジンというものであり,つまり「上昇志向」と「目的意識」を己の中に内蔵することなのだ.

最後に
 成長するコンサルタント象

コンサルタントは,コンソーシアムとして事業を展開することも多々ある.しかし,決して相互依存した関係ではなく,自立した「個人カンパニー」としての意識を持つべきである.組織にぶら下がったり,従属したりする存在ではいけないのだ.


 

0 件のコメント: